2016年2月アーカイブ

初めての茶壺(ちゃふう)選び

 今回はお茶を淹れる茶器の選び方について、参考になることを少しご紹介します。

 

 最初はいろんなお茶を飲んでみるのが、おすすめです。好きな茶葉もこれと決めずに色々飲んでみましょう。

 いろんな品種の茶葉を淹れるのに適した茶器は、素材が磁器かガラスです。朱泥などの無釉薬の陶器は香りを吸い込みますので、いろんな茶葉を淹れるのには向きません。

 ガラスの茶器は中が見えて、茶葉の動きや浮き沈み、水を吸って茶葉が開いていく様子が見えて楽しめますが、保温性は磁器のほうが高いので、最初は磁器がおすすめです。

 

 茶器も用途に合わせていろんな形状の物がありますが、よく使われているのは蓋碗と茶壺(急須)です。

 蓋碗は慣れるとお茶を注ぎ易く茶葉も取り出し易いし、洗うのも簡単で便利ですが、蓋碗を使い慣れると茶壺を扱うのが面倒になってしまったりしますので、先ずは茶壺から始めてみるのを個人的にはおすすめします。

 

 茶壺の大きさですが大きくても160ccまでがおすすめです。包種茶などの葉の形状が長細い茶葉も入れ易いように、口(茶葉を入れる口)は広めの物がおすすめです。灰汁が出やすい茶葉の灰汁を取り易いように、嘴(注ぎ口)と口は揃っているか、嘴が口より上がっている茶壺がおすすめです。

 

 茶壺の中も見てみましょう。茶孔は茶葉が嘴に詰まりにくい様になっているか確かめましょう。

 孔がひとつの物や、幾つも孔が空いているものがあります。孔がひとつの茶壺の利点もありますが、開く前の茶葉が嘴につまりやすいので、孔が多数で綺麗にそろっているものがおすすめです。

 蓋の的(つまみ)は持ち易い物を選びましょう。小さすぎると手からすべり落ちたり、熱湯を使うので熱くなったりします。淹れ終わった茶葉が取り出し易そうな形状を選ぶのも重要です。

 

 肝心の値段ですが、使い慣れるまでは思わぬちょっとしたことで壊してしまうことがよくあります。こわれたら買い替えても良い程度の茶壺から始めてみましょう。

 

 茶壺の扱いに慣れて来たら、ガラスの茶壺や茶葉に合わせた陶器の茶壺を手に入れたり、蓋碗を使ってみては如何でしょうか。使う茶器で、お茶の香りや味も変化しますので、その違いも楽しんでみて下さい。

 

 私が外出にもよく使っているのは、茶海と茶こしが一体型になったポットです。こちらは有ったら便利な一押しのアイテムです。このポットと茶葉とTHERMOS(サーモス)の魔法瓶を持ってあちこちに出かけています。

 

 オンラインショップで紹介している以外の茶器も多数ありますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

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年始のお客様

 2016年初めてのブログになります。遅くなってしまいましたが、今年もよろしくお願いたします。

 

 今年は例年と比べて寒さがゆるく、このまま暖房無しで過ごせそうです。とはいっても手は冷たいというより痛いほど冷えきった部屋で普段を過ごしております。舟やの2階は石油ストーブ、1階の茶室はホットカーペットがありますが、今期は膝掛けも新調しました。舟やでお茶を楽しみたいお客様で、寒いとご存知の方は暖かい服装で来ていただけて、膝掛け持参の方もいらっしゃいます。冬の靑竈は寒い!ということで、出来るだけ暖かい服装でご来店下さい。

 

 お茶は身体を冷やすといいますが、特に指先などの末端神経が冷える感じがするので、出来るだけ暖かい環境で飲むことをお勧めします。知り合いの治療関係者によると、寒(身体を冷やす)の指数をコーヒーが−3だとすると、靑竈のお茶は−1になるそうです。

 日常的にお茶を飲むことで冷え性が改善されることもあるようですが、私が実感出来たのは靑竈を始めて5年ほど経ってからになります。

 あー最近身体がぽかぽかして気持ちいいなーと、ある時気づいてからずっと温かい感じは続いています。

 

 さて、今回は今年初めてのお客さんの話です。1月3日に家族6人でご来店いただきました。以前京都市内で靑竈をやっていた時にご来店いただき、何度か茶葉も購入していただいたことがある方で、実は靑竈で使っている椅子のひとつは、その方から譲っていただいた物です。

 

 8年ぶりに再会した椅子を懐かしく喜んでいただきました。彼女の部屋で長年使われていたその椅子には、息子さんが座ってお茶を飲まれました。息子さんはその椅子に座るのは初めてとのこと。年明けから素敵な光景に立ち会えていい感じでした。

 

 あじがあるを通り越した感じの椅子ですが、他の椅子同様、大切に使っていければよいかなぁ。

 靑竈の椅子にはそれぞれの物語がありますが、なかなかまだ話しにくい物語もあります。それも含めて座ってお茶を楽しんでみてください。

 

 写真は1月4日の朝、伊根浦漁港の様子。

 

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